勘違いしやすい遮熱と断熱

遮熱と断熱効果 検証実験

実際の建物を部屋ごとに同条件で、遮熱塗料の有無・断熱材の有無により、室温にどのような影響が出るのか?
ありそうでなかった実験が、防水材料メーカーの田島ルーフィング株式会社によって行われました。
今回の実験ではじめて分かった遮熱塗料と断熱材の意外な効果について紹介いたします。

場所
東京都足立区
構造
鉄筋コンクリート造
階高
地上4階
防水層種別
アスファルト防水
屋上コンクリート厚
120mm
測定時間
2012年8月21日~2013年1月28日

右上の写真のように、屋上を防水層、断熱材、遮熱塗料(高反射塗料)を組み合わせたいくつかのブロックに分けました。 そして、その直下のコンクリート、屋根裏の測定対象となる部位に温度センサーを設置し、夏から冬にかけてデータを取得しました。

※実験に使用した遮熱塗料はSPサーモコート(田島ルーフィング株式会社)です。
※実験データは田島ルーフィング株式会社の資料を再構成したものです。

断熱材なし:遮熱塗料なし 断熱材なし:遮熱塗料あり 断熱材あり:遮熱塗料なし 断熱材あり:遮熱塗料あり

温度センサー設置方法

断熱材なし:遮熱塗料なし
屋上:防水層、コンクリート上面 温度測定用

断熱材なし:遮熱塗料あり
屋内:コンクリート下面、小屋裏 温度測定用

測定手順

温度測定器を所定の部位に設置した後、期間中20分毎に測定を行う。

測定期間:2012年8月21日~2013年1月28日

測定結果

防水層(夏季)
防水層(冬季)
コンクリート上面(夏季)
コンクリート上面(冬季)

コンクリート下面(夏季)
コンクリート下面(冬季)
屋根裏(夏季)
屋根裏(冬季)

検証結果からわかったこと

夏季
  • 何もしていないA号室に比べ、遮熱塗料(高反射塗料)を塗布したB号室は、室内の温度上昇を抑制出来ることが分かった。
  • 断熱材を施工し、遮熱塗料(高反射塗料)を塗らなかったC号室の防水層表面は非常に高くなり、断熱材だけでは、室内温度には効果があるが、ヒートアイランド対策には効果がないことが分かった。
  • 室内温度は、遮熱塗料(高反射塗料)と断熱材を併用したD号室が最も優れていた
冬季
  • 断熱はしないで、遮熱塗料(高反射塗料)を塗布したB号室は、室内側で一番温度が低くなっていた。日中の太陽光を反射する事が原因と考えられる。
年間を通じて効果を発揮するには断熱と遮熱の組み合わせがイチバン!
年間を通じて効果を発揮するには断熱と遮熱の組み合わせがイチバン!

※住宅向けには、国交省の長期優良住宅化リフォーム推進事業や住宅エコポイント制度等があります。
※ビル向けには、国交省の省エネ改修推進事業等があります。

東海防水改修工事協同組合へのお問合わせ
外壁塗装の協同組合[外部リンク]

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